2.11. PGx ページ

jMorp の PGx ページでは、薬剤感受性に関連する382種のアミノ酸置換を伴う遺伝子多型のある14種の薬物代謝酵素に対して酵素活性変化を in vitro 解析した結果を掲載しています。

2.11.1. PGx データへのアクセス

jMorp トップページ右側にある Pharmacogenomics (PGx) をクリックすると、PGx データの一覧が表示されます。

../../_images/pgx-list.ja.png

テーブルには薬物代謝酵素とそれに対応する遺伝子、基質薬物、代謝産物、および代謝産物の分析方法が表示されています。 一覧テーブルの中の View detail リンクをクリックすることで、各薬物代謝酵素の in vitro 解析法の詳細とバリアント一覧のページ (以降 詳細ページ と呼びます) へ移動します。

Tip

前述したようにトップページの PGx リンクをクリックすることで PGx データへアクセスできますが、 その他にも トップページの検索ボックス で基質名や代謝産物名で検索を行ったり、 薬剤代謝酵素に対応する遺伝子の 遺伝子ページ には PGx データへのリンクが自動表示されます。

2.11.2. 詳細ページ

詳細ページには General information パネルと Variation table パネルが表示されます。

../../_images/pgx-detail.ja.png

General Information パネルには以下の情報が表示されます。

  • Enzyme: 薬剤代謝酵素名

  • Substrate: 基質名

  • Gene: 薬剤代謝酵素をコードする遺伝子の名前

  • Metabolite: 代謝反応により生成される代謝物の名前

  • Activity: 基質薬物から代謝物を生成する反応

  • Analyze Method: 代謝物濃度を測定した手法

  • Cell: バリアント酵素の発現に使用される細胞株

  • Publication: 発表論文

  • Expression protocol: バリアント酵素の発現プロトコルの詳細

Variation table パネルには以下のような情報が表示されます。

  • Allele: アレル名

  • NA Substitutions: Allele に対応する塩基配列置換

  • AA Substitutions: Allele に対応するアミノ酸置換

  • Genomic Substitution: Alleleに対応するゲノム上の変異の位置。変異名をクリックすることで jMorp の SNV/INDEL ページ へ移動します

  • TMM AF: TMM全ゲノム参照パネル でのアレル頻度

  • PharmVar ID: 非同義 SNV の PharmVar ID。IDをクリックすることで PharmVar へ移動することができます

  • PharmVar Function: PharmVar データベースに記載されているバリアントの機能

  • Km: in vitro 解析により決定されたミカエリス定数。代謝酵素と基質の親和性の指標

  • Vmax: in vitro 解析により決定された酵素反応の最大反応速度

  • CLint: in vitro 解析によって決定された固有クリアランス (Vmax/Km)。酵素活性の程度の指標であり、大きいほど酵素活性が高いことを示します

  • % of WT CLint: 野生型 CLint に対するバリアントの CLint の割合 (%)

  • Protein Expression: 酵素タンパク質の発現が著しく低下したバリアントは Low と記載されています

注釈

TMM AF として表示されるアレル頻度は 8.3KJPN (GRCh37) または 54KJPN (GRCh38) のものです。 どちらが表示されるかは選択されている参照ゲノムによって異なります。 現在選択されている参照ゲノムは一覧テーブルの上に表示されます。